小論文 ― 日本大学(歯学部)
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07 |
「モラル」とは、倫理、道徳、良識のことを言う。(中略)昨年の高校生を対象とした意識調査では、約50%の高校生が「電車の中で携帯電話で話す」ことを「悪いとは思わない」と答えている。このように、モラルの低下によって社会問題にまで発展している事態は、高校生だけの問題ではなく、大人を含む日本社会の多方面においてみられる。そこで、現実社会の中で、諸君がモラルの低下や欠如によって起こっていると考える事例とそれを悪いと感じることについて、および、モラルのある人を育むための考え(方策)についてそれぞれ自分の考えを述べる。 |
300字×2 |
60分 |
06 |
口(口腔)は、歯、唇、舌などを備え、食道、胃につながる消化器官の一つだが、ヒトの口腔の健康を保つことは、食物を摂取するだけでなく、会話を楽しむことや喜怒哀楽を表現することなどで豊かな人生を送るためにも重要である。口腔の病気や口腔に関連した悩みは、身体的あるいは精神的に影響を及ぼして健やかな社会生活を営むことに障害となることもある。そこで、歯科医師が、患者さんの口腔の様々な障害を治療することによって、どのような効果が上がるかについて、自分の考えを述べる。 |
600字 |
60分 |
05 |
食物を口に運び、噛み、飲み込むまでの一連の過程を「摂食機能」と呼ぶ。近年、摂食機能に障害のある高齢者や長期入院患者におい手、この機能を回復あるいは維持することの重要性が再認識され、栄養管理を点滴に頼らない傾向にある。健康な人たちの日常的、一般的な行為である「自分でものを食べて生きる」ことを、障害のある人たちに可能にすると、精神的および肉体的に良い効果が得られると考えられている。このように「自分でものを食べて生きる」ことで得られる良い効果について、それぞれ述べる。 |
300字×2 |
60分 |
■傾向
過去3年間、指示内容が明確であり受験生に論述の焦点を絞らせている点で出題形式は共通している。’05は「自分でものを食べる」ことで得られる良い効果に論述の焦点を絞り精神的、肉体的と、その効果を書き分ける形式、’06も歯科医師が患者の口腔の様々な障害を治療することによる、患者の身体的、精神的なQOL(生命・生活の質)の向上を書き分ける形式。’07も「自分が考える『モラル』の低下や欠如が原因と考えられる事例を挙げ、そのどこにモラルに反する悪い点があるのか」、そして「どうすればモラルを自分の中に持ち、守る人間を育めるのか」の2点を書き分ける形式。「相手の立場に立って、考え、行動する」という倫理(モラル)の大原則を念頭に置くことが大事。過去3年間、論述に際し、受験生各自が持つ知識の量と質、および自分の知識を総合化して考える力が試されている点で共通しており、テーマに関する知識を深めておくことや、少ない字数のなかで、自分の考えを具体的に展開していく練習が必要になる。